ハムやソーセージにはもともと自然の岩塩が発色剤として使用されてきました。
しかし今では商品の大量生産、安定した品質保持を理由に、発色剤などの添加物が当たり前に使われるようになっています。もちろん発色剤を使うことにメリットはあり、例えば、見た目がパサパサではなく艶がでたり、保存期間も長く保たれるようになります。
しかし、その発色剤は添加物です。この発色剤が自然の岩塩のように、自然由来のもので何かないだろうか?ハム工房ジローはその素材を探し求めていました。それがセロリパウダーなのです。
こんにちは。熟成肉工房ジローの矢島慎介です。
ハム工房ジローは、100年前からの製法を守り続けながら安心して食べていただけるハムを造りたい!
そんな想いで、無添加と低添加のハムやソーセージを造ってきました。
矢島慎介
先代祖父の時代から、昔ながらの製法でハムやソーセージを
造り続けているのを見てきたので、それが当たり前だと思っ
ていました。
先代 矢島八郎
しかし、本場ドイツへ行った時、
今ではほどんどのハム工場で化学物質である
保存料や酸化防止剤などの添加物を入れている現状を
目の当たりにしたんです。
現地の職人からは「熟成肉工房ジローの造り方は古い、
まだそんなやりかたをしているのか」と驚かれたのです。
その時、今まで信じてきた製法を否定されたような気がして
やり切れない思いになりました。
しかし、100年前からの伝統の製法で造り続けたい。
添加物を最低限にして、お客様に食べてもらいたい・・・。
そんな想いが諦められなかったのです。
出口が見えない中、何度も何度も無添加製品や低添加の製品を
開発していました。
もっと美味しく、そして体に害のない材料で製品を開発できないか?
そんな時ドイツに再度訪れた際に出会ったのが
発色剤として利用できる、自然由来のセロリパウダーでした。
亜硝酸ナトリウムという、一般的に使用されている添加物を使う前は、ハムやソーセージは自然の岩塩用いて作られてきました。
そのため、岩塩を使用する製法は価格が跳ね上がってしまうため、これまでハム工房ジローでは無添加、亜硝酸ナトリウム低添加の製品を製造していました。しかし、セロリパウダーを使えば、岩塩のような高い金額でなくても同じうまみを引き出せたり、風味も見た目も増すことができることを発見しました。
これまで、加工肉の一番最適な造り方はないか、長年模索していましたが、
セロリパウダーを用いる製法で
ハムやソーセージ造りの完成形に
ようやくたどり着きました。